【解説】はじめてのコーヒー豆の選び方と淹れ方の基本!|「こんなコーヒーがあったの!」美味しいコーヒーの感動をあなたに。どうすれば、自分にピッタリのコーヒーに出会え、自宅で美味しく抽出できるのか?

「もっと、美味しいコーヒーがある!」

いいえ、
「もっと、もっと、美味しいコーヒーがあります!」

だって、世界中でコーヒーは親しまれているのだから…

でも、こんな体験をされてガッカリされている方もいらっしゃるのです。
例えば、

→多分、焙煎が浅すぎます。酸味ではなく、焙煎不良レベルです。

→これは、焙煎前の下処理が不十分、もしくは、コーヒー生豆の品質不良でしょう。

→焙煎直後のコーヒー豆をドリップすると膨らみ、それを鮮度と評価する方がいます。
しかし、焙煎直後に発生する炭酸ガスを放出させ、5日間から2週間、熟成期間をおいた方がコーヒー豆本来の味わいが楽しめるのも事実です。

多くの皆さんに、美味しいコーヒーと出会ってほしいと思っています。
私たちがそうだったように…

私たちは、2001年に冷めても美味しいコーヒーに出会い、そのオーナーさんの勧めで珈琲焙煎所を始めました。

当時、「こんなスッキリしているコーヒーがあるんだ!」と驚き、
そこで購入したコーヒー豆がきれてしまうと、主人が不機嫌になったほどでした。

それほどの美味しいコーヒーに、皆さんにも出会ってほしい。
そのためには、これまでの美味しいコーヒーの常識を疑ってください。

せめて、雑味とえぐみだらけのコーヒーを、しっかりしたコーヒーと誤解するのをやめてほしい。
それが好きなら仕方がありません。

だって、ご自身で美味しいと感じたコーヒーが、美味しいんです。
めぐり会っていなければ、美味しいコーヒーが分からないでしょう。

Googleのクチコミに素敵な投稿をいただきました。



こんな経験をしてほしい!
出会ってほしい。

そこで、美味しいコーヒーに出会うための、コーヒー豆の選び方をお伝えします。

美味しいコーヒーに出会う感動をご紹介します。
これまでの常識を疑ってみてください!

1. ちゃんと下処理され焙煎されたコーヒー豆は、2カ月間は美味しい!

(1)コーヒー豆の保存法(これまでの常識。ほぼその通り)

コーヒー豆が劣化する主な原因は次の通りです。

  1. 空気(酸素)に触れると酸化が進み、風味が落ちます
  2. 光(紫外線)にあたると劣化を早めます。
  3. 湿気(湿度)が高いとカビや雑菌の繁殖を促します。
  4. 熱(高温)の場所に置くと香り成分が飛びます。

これらの4つの要素を避けることが、コーヒー豆の鮮度を保つ上で非常に重要です。

(2)コーヒー豆の劣化について(これまでの常識。ほぼその通り)

コーヒー豆は焙煎された瞬間から酸化が始まります。
特に挽いた状態(粉状)では、酸化のスピードが速まります。
温度変化も劣化の原因となるため、一定の温度で保存することが望ましいです。

これらの点にも注意して、コーヒー豆を適切に保存し、美味しいコーヒーを楽しんでください。

2. 焙煎してスグだけ美味しいコーヒー豆を超えて|コーヒー豆の保存方法と熟成に関する誤った認識

(1)焙煎直後のコーヒー豆の状態

焙煎直後のコーヒー豆は、焙煎中に生成された二酸化炭素(炭酸ガス)を大量に含んでいます。

このガスは、抽出時にコーヒーの風味を阻害する可能性があり、特に焙煎直後はガスが多いため、本来の味が十分に引き出せないことがあります。

(2)熟成(エイジング)の必要性

焙煎直後のコーヒー豆は、ガスが落ち着くまで少し時間を置くことが推奨される場合があります。
推奨される場合とは、焙煎前にコーヒー生豆の下処理をしっかりしている場合です。

もっとも重要なことです。
焙煎前に下処理がされていない場合、焙煎直後の炭酸ガスで雑味・えぐみを感覚しにくくさせている場合があるのです。

要するに、焙煎直後だけが美味しいコーヒーは、熟成すると雑味とえぐみだらけだということです。
だから、熟成された本来のコーヒーを味わってほしいのです。

これまでの常識 vs. 最新の考え方
従来の考え方最新の考え方
焙煎直後焙煎したてが一番美味しい。
焙煎前の下処理が不十分であれば、時間とともに味が劣化します。
焙煎直後はガスが多く、味が落ち着かない。
焙煎前にしっかり下処理されてあれば、焙煎直後も美味しいです。
飲み頃すぐに飲むべき。熟成期間と飲み頃
・浅煎り~中煎り:焙煎後、約1週間熟成させます。その後、飲み頃になります。
・中やや深煎り~深煎り:約10日~2週間熟成させます。その後、飲み頃になります。
・美味しく飲める期間は、飲み頃から1カ月程度です
保存方法すぐに密閉して酸化を防ぐ。・エイジング中はガスを抜くため密閉しない。
・エイジング後は常温で保存可能です。
焙煎日から最長で2カ月は美味しく飲めます。

3. 下処理して芯まで乾煎りしたコーヒー豆は、焙煎後、2カ月美味しい!

信じられますか?
私たちは焙煎時、コーヒー生豆を生焼けではなく、豆の芯まで火を通します。
けっして焦がしません。

そして、ちゃんと乾煎りすると、常温保存で2カ月もつのです。

「すっぱい…」
「雑味、えぐみが…」
「焙煎後、すぐ飲んでください…」

これらがなくなるのです。

芯まで火を通すことで、次のような効果が得られます。

(1)生焼けの防止

生焼けの豆は、雑味、えぐみ。不快な酸味の原因となります。
芯までちゃんと火を通すことで、豆本来の風味を引き出すことができます。

(2)長期保存

しっかりと焙煎された豆は、水分が少なく、酸化しにくいため、長期保存に適しています。
適切な焙煎により、常温でも2ヶ月程度、品質を保つことが可能です。

4. 焙煎前の下処理が大きなポイント!

コーヒー生豆の下処理は、美味しいコーヒーを淹れるために非常に重要な工程です。
以下が主な下処理の内容となります。

(1)生豆の選別(ハンドピック)

欠点豆(虫食い豆、未熟豆、カビ豆など)や異物(小石、枝など)を取り除きます。
欠点豆は、焙煎時に嫌な臭いや雑味の原因となるため、丁寧な選別が不可欠です。

(2)チャフの除去

「チャフ」とは、コーヒー豆の薄皮のことで、焙煎時に剥がれ落ちます。
だから気にしない方もいらっしゃいます。
しかし、焼かれて剥がれ落ちたチャフの雑味・えぐみはどうなるのでしょうか?

そこで、焙煎前にチャフをしっかり洗い流します。
そうすることで、雑味やえぐみを軽減できます。
特に、豆の精製法でナチュラル精製の豆は、チャフが多く残りやすいので、念入りに洗い流すことが推奨されます。

(3)生豆の洗浄

生豆に付着している埃、土、農薬などの不純物を洗い流します。
清潔な水で丁寧に洗い、汚れを落とします。
洗浄することで、コーヒーの風味をクリアにすることができます。

(4)下処理の重要性

これらの下処理を丁寧に行うことで、コーヒー豆本来のクリーンな風味を引き出すことができます。
特に、自家焙煎を行う場合は、下処理の精度がコーヒーの品質に大きく影響します。

生豆の洗浄については、賛否両論があります。
洗浄によってコーヒー豆の風味が損なわれるという意見もあります。

だから、ご自身で飲んでみてください。
ちゃんと下処理したものと、そうでないコーヒーを比べてみてください。

そうです。

ご自身が美味しいと感じるコーヒーこそが、美味しいコーヒーなのです。

5. 美味しいコーヒー豆の選び方のまとめ

(1)スペシャルティコーヒー豆を選ぶ

①品質の高さ

スペシャルティコーヒーは、厳格な基準をクリアした高品質なコーヒー豆です。
生産地、品種、精製方法、焙煎など、全ての工程で高い品質管理が行われています。

②豊かな風味

スペシャルティコーヒーは、産地や品種ごとの個性豊かな風味を楽しむことができます。
フローラル、フルーティー、ナッツ、チョコレートなど、多彩なアロマとフレーバーがあります。

③流通ルート

スペシャルティコーヒーは、生産者や生産地が明確なため、安心して購入できます。
生産者のストーリーや情熱を知ることで、コーヒーをより深く楽しむことができます。

(2)熟成を楽しんでみる

①風味の変化

ちゃんと下処理されていない焙煎後のコーヒー豆は、時間とともに風味が変化します。
そして、しっかり処理がされていれば熟成期間を経ることで、酸味がまろやかになり、甘味やコクが増すことがあります。

②自分で熟成させ味わいの違いを楽しむ

熟成期間は、豆の種類や焙煎度合いによって異なります。
浅煎りの豆は比較的短く、深煎りの豆は比較的長く熟成させた方が良いとされることがあります。

熟成は、コーヒーの奥深さを体験できる素晴らしい方法です。
ぜひ、ご自身で熟成させ、その風味の変化を楽しんでください。
熟成といっても、常温で保存するだけですが…

6. 抽出方法について

高品質なコーヒー豆を購入しても、抽出方法が適切でなければ、そのポテンシャルを最大限に引き出すことはできません。
抽出方法の間違いは、以下のような問題を引き起こす可能性があります。

(1)風味のバランスの崩れ

  • 過剰抽出
    苦味や雑味が強く出て、本来の風味が損なわれます。
  • 抽出不足
    酸味や風味が十分に引き出されず、薄く味気ないコーヒーになります。

(2)香りの減少

  • お湯の温度が高い
    お湯が高温すぎると、コーヒー豆の繊細な香りが飛んでしまいます。
  • お湯の温度が低い
    お湯が低温すぎると、香りが十分に抽出されません。

(3)雑味の増加

  • 抽出時間
    抽出時間が長すぎると、コーヒー豆に含まれる不要な成分まで抽出され、雑味の原因となります。
  • フィルター
    フィルターの材質や状態によっても、雑味が混入することがあります。

(4)クオリティの低下

抽出方法が適切でないと、コーヒー豆本来の風味が失われ、品質が低下します。

抽出方法は、コーヒーの味を大きく左右する重要な要素です。
コーヒー豆の種類や焙煎度合いに合わせて、最適な抽出方法を選ぶことが大切です。

抽出技術を磨くことで、より美味しいコーヒーを淹れることができます。

(5)抽出方法|『冷めても美味しいコーヒー』の淹れ方【完全ガイド】

今回はハンドドリップをご紹介します。
お湯の温度、注ぎ方、抽出時間などを調整することで、繊細な味わいを引き出せます。

▶約60ccのエッセンスで1杯分のコーヒーをお楽しみいただけます

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